白バラのアレンジメントのグラスの中に白い花型のキャンドルを灯して。 |
その炎の輝きと
暖かさは遠い昔、
太陽神から
贈られた知恵の賜。 |
潮騒や木々のざわめき
水の流れのように
揺らめくその姿は、
安堵と神秘、
そして癒される静かな
時を運んでくれる。 |
パウダーキャンドルやジュルキャンドル等、様々な形状のキャンドルを楽しむ |

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人は昇り沈む太陽の光に、閃く雷光に、溶岩 を噴き上げる火山に、燃え上がる森林を畏れながら、偉大な力を感じその徳を大切にしてきた。やがて火 をおこす術を知り、火を焚き、松明を「闇」に照らしたのはいつの事だったのだろう。「闇」と、ほど遠い現代の日常。先人たちは、この自然界の摂理とどう向き合ってきたか。 |
| 身近な物をキャンドルホルダーに使ってキャンドルをドレスアップ |
時を遡ればフェイロニアン族の伝説が有る。神の代わりとして地球上に創造されたこの人類は、寺院や住居をキャンドルで照らし、信仰と調和の中で生活していたが、我欲に走り神の怒りを買い滅びてしまったという。火は信仰において「不浄なる物を払う」「闇と悪霊を払う」ものとされた。キャンドルの光も自然や信仰への「灯」として貴重なものだったのである。 |
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水を入れ、キャンドルを浮かべる円柱型のこのグラスは、中に入れるもので表情が様々に変化する。 このキャンドルホルダーは、キャンドルを灯すと光が分散してテーブル上に素敵な色の模様を映し出す。 |
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| バラの形のフローティングキャンドルをガラスボールに浮かべ、花びらを散らして・・。水面とガラスに、炎の光が美しく反射する。 |
キャンドルの歴史は古く、紀元前3~4世紀の中央イタリアのゴリニ一世の墓の壁画に、現代のキャンドルに似たものが3本、燭台が2基描かれている。紀元前1300年代のツタンカーメン王の墓から4個の青銅製の燭台が発見された。中国でも紀元前3世紀末には、蜜蝋が貢ぎ物として使われたという。日本へは、6世紀頃仏教伝来と同時に伝わり江戸時代後期までは贅沢品で、庶民に普及したのは明治時代からである。キャンドルの原料は蜜蝋(蜜蜂の巣から採取した蝋)からはじまって、獣脂(牛脂、羊脂等)、鯨脂、ハゼや漆、芳香を放つペイベリーなどがある。19世紀になって、石油から採出されたパラフィン蝋ができ生産が増大した。

オランダの家の窓は大きい。
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| 中央のくぼんだ部分だけが溶けていくキャンドル。柔らかな灯りがキャンドルの壁を通して輝く。 |
古い町並みは別として最近の住宅は窓ガラスが壁の代わりといっても誇張ではない。通りを歩いていると窓辺にキャンドルや植物が美しくディスプレイされている。窓から反対側の庭の花々まで覗くことができる。ゴーダの街は、キャンドルの生産が有名で、ゴシック様式の市庁舎前ではクリスマスになると、巨大なクリスマスツリーに多数のキャンドルが灯る。人々の歓声と拍手の中、金色の灯は夢のような美しさであるという。
ヨーロッパでは、特別な時以外でもキャンドルに火を灯す。野の花が飾られた机上に、就寝前の安らぎの時に・・。北欧では、長く暗い冬の代わりに白夜がやってくる。陽の沈む湖畔に建つ家は、白夜を楽しみにしている人々のために灯りをつけない。灯りに対する小さな気配り。暖かい人々の手で守られたキャンドルの文化がここにある。炎を見つめ、語らい、弾む会話の中、いつもより時がゆっくり流れていく。命が吹き込まれたかのように揺らめくキャンドル。それは花のように、人の心を柔らかにする効用があるという。
■取材協力 CHA (キャンドルハウス 青山)
■参考文献 キャンドルを楽しむ(講談社編)
ロウソクの科学(ファラデー著・角川文庫)